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中華人民共和国労働契約法

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2008-01-01

第1章 総則

第1条 労働契約制度を整備し、労働契約者双方の権利と義務を明確にし、労働者の合法的な権益を保護し、安定的な労使関係を保つために本法を定めた。

第2条 中華人民共和国国内の企業、個人経済組織、民営の非企業組織(注)(以下、雇用者とする)が労働者と労使関係を確立し、労働契約を締結、履行、変更、解除、終止する場合には本法が適用される。国家機関、事業組織、社会団体及びそれらと労働契約関係を確立する労働者は契約を締結、履行、変更、解除、終止する場合にも 本法に基づき執行される。

第3条 労働契約の締結は、合法、公平、平等、自己意思、誠実信用、協議一致の原則を遵守しなければならない。法に基づき締結された労働契約には法的拘束力が生じ、雇用者と労働者は、労働契約に規定された義務を履行しなければならない。

第4条 雇用者は法に基づいて従業規則制度を設け、労働者の権利を保障し、労働義務の履行を保障しなければならない。

雇用者は労働報酬、勤務時間、休憩休暇、労働安全衛生、福利厚生、従業員研修、従業規則、労働成果制度などの変更や決定、または労働者の身近な権益に直接かかわる制度や重要事項の変更や決定の場合、従業員代表大会または従業員総会に、その議案と意見を提義し、労働組合または従業員代表と平等に協議して決定しなければならない。

新たな規則制度や重大事項が決定して、運用過程の間に労働組合または従業員が不適当だと思う場合、労働組合または従業員が雇用者に対して修正/改善を要求する権利があり、双方協議のうえで修正/改善する。

雇用者は労働者の権益に直接かかわる規則/制度や重大事項を決定した場合、これを公告し、労働者に告知しなければならない。

第5条 県級以上の人民政府労働行政部門は同級の労働組合及び企業代表と健全な労使関係について協議調整するための第三者協議体制を設け、労使関係にかかわる重大な問題を共同で研究し決定する。

第6条 労働組合は、労働者と雇用者に対して法に基づく労働契約の締結を促し、労働契約の履行を指導するとともに、雇用者と労働者団体協議体制を設け、労働者の合法的な権益を保護しなければならない。

第2章 労働契約の締結

第7条 雇用者は労働者を雇用した日から当該労働者と労働関係が成立するものとし、従業員名簿を作成して置かなければならない。

第8条 雇用者は、労働者を採用するに当たり、その労働者に就労内容、就労条件、就労場所、労務災害、安全生産状況、労働報酬及び労働者が求めるその他の情況をありのままに知らせなければならない。また。雇用者は労働者の労働契約締結及び履行に直接関係のある基本情況を知る権利があり、労働者は事実をありのまま説明しなければならない。

第9条 雇用者は労働者を採用する時、労働者の身分証明書やその他の証明書を保証として提出させてはならない。雇用者が労働者に担保提供するよう要求してはならない。またその他の名目で労働者から財や物を徴収してはならない。

第10条 労働関係を確立させるには、書面による労働契約を締結しなければならない。事実上の労働関係が成立しているにもかかわらず、書面による労働契約が締結してない場合、事実上の就労日から一ヶ月以内に書面による労働契約を締結しなければならない。雇用者と労働者が就労前に労働契約を締結している場合、事実上の就労開始日から労使関係が成立しているものとする。

第11条 雇用者は書面による労働契約を結ぶことがなく労働者を雇用し、労働報酬の約束が明確ではない場合、その労働者の労働報酬は団体契約の報酬基準に準じて執行される。団体契約の締結がないまたは労働報酬を規定してない場合、同一労働同一報酬の原則によって執行される。

第12条 労働契約は期限労働契約、無期限労働契約並びに一定の作業任務を完了するまでの労働契約との三つに分類される。

第13条 期限労働契約とは雇用者と労働者との間で労働契約の終止時期を定めた労働契約のことを言う。雇用者と労働者の双方が協議して合意すれば期限労働契約を締結できる。

第14条 無期限労働契約とは雇用者と労働者との間で労働契約の終止時期を定めてない労働契約のことを言う。雇用者と労働者の双方が協議して合意すれば無期限労働契約を締結できる。

労働者が期限労働契約に同意した場合、または労働者が期限労働契約締結を要求した場合を除き、以下の状況のいずれかに該当する場合、無期限労働契約を締結するべきものとする。

(1) 労働者が当該事業所に連続して十年以上働いた場合;

(2) 雇用者が初めて労働契約制度を導入した時、及び国有企業の労働契約制度改定の時、労働者がすでに当該事業所に十年以上働き、かつ法定退職年齢まで十年以内の場合;

(3) 連続2回期限労働契約を締結し、かつ労働者が、本法律の第39条、第40条第1項/第2項に規定の状況になく、続けて労働契約を締結する場合;

実労働開始日から一年経っても、雇用者が労働者と書面による労働契約を締結していない場合は、雇用者と労働者が無期限労働契約を締結したものとする。

第15条 一定の作業任務を完了するまでの労働契約とは、雇用者と労働者が一定作業任務の完了をもって契約終止期限とする労働契約のことをいう。雇用者と労働者が協議のうえ合意すれば、一定の作業任務を完了するまでの労働契約の締結ができる。

第16条 労働契約書は、雇用者と労働者が協議のうえ合意し、双方が契約書にサインまたは押印してはじめて有効になる。労働契約書は雇用者と労働者がそれぞれ一通を保有するものとする。

第17条 労働契約書には以下の条項を記載されなければならない。

(1) 雇用者の名称、所在地、法定代表者および主な責任者

(2) 労働者の氏名、現住所、身分証明書番号及びその他の有効な証明書の番号

(3) 労働契約期限

(4) 就労内容及び勤務地

(5) 勤務時間及び休憩/休暇

(6) 労働報酬

(7) 社会保険

(8) 労働保護、労働条件及び労務災害保護

(9) 法律に定められたその他の労働契約に記載すべき事項

労働契約書には上記項目を必ず記載するほか、雇用者と労働者が協議のうえ、試用期間、職業訓練、企業秘密厳守、追加保険、福利厚生などその他の事項についても定めることができる。

第18条 労働契約が労働報酬及び労働条件などの基準について、契約不明確で異論が出た場合は、雇用者と労働者が再協議することができる。協議不成立の場合は、団体契約の規定が適用される。団体契約がない場合、または団体契約に労働報酬を規定していない場合、同一労働同一報酬の原則に適用される。団体契約がないか、または団体契約に労働条件などの基準を明示していない場合は、国の関係法令の規定に適用される。

第19条 労働契約期間が三ヶ月以上一年未満の場合は、試用期間が一ヶ月を超えてはならない。労働契約期間が一年以上三年未満の場合は、試用期間が二ヶ月を超えてはならない。三年以上の期限労働契約及び無期限労働契約の試用期間は六ヶ月を超えてはならない。同一雇用者が同一労働者と労働契約をする時、試用期間は一回限りとする。一定の作業任務を完了するまでの労働契約、または労働契約期限が三ヶ月未満の労働契約の場合、試用期間の設定はできないものとする。試用期間は労働契約期間内とする。労働契約に試用期間のみを定めた場合は、試用期間は成立せず、当該試用期間を労働契約期間とする。

第20条 労働者の試用期間中の賃金は、当該事業所の同等職場の最低賃金、または契約賃金の80%を下回ってはならない。また当該事業所の所在地の最低賃金基準を下回ってはならない。

第21条 試用期間中の労働者が本法律の第39条と第40条の第1項、第2項の状況に当たる場合を除き、雇用者は労働契約を解除できない。試用期間中に労働契約を解約する場合、雇用者は労働者に解約理由を説明しなければならない。

第22条 雇用者が労働者に職業訓練費用を提供し、専門技術を教育した場合、当該労働者と話し合いの上、就労期間を取り決めることができる。労働者が就労期間の取り決めを違反した場合、雇用者に取り決めに基づき違約金を支払わなければならない。違約金の額は雇用者が提供した職業訓練費用額を越えてはならない。雇用者が労働者に違約金を要求する場合、労働者の未履行就労期間に割り当てられる職業訓練費用を超えてはならない。雇用者が労働者と就労期限を取り決める場合は、通常の社内報酬制度に基づいた、当該労働者の就労期間における昇給に関係してはならない。

第23条 労働契約には雇用者の企業秘密と知的財産権の保護に関する事項を定めることができる。雇用者は企業秘密保護義務のある労働者に対して、労働契約や秘密保護取り決めの中で同業競争制限の定めることができる。労働契約の解約または労働契約が終止後も同業競争制限期間内においては労働者に経済的な補償をしなければならない。労働者は同業競争制限契約の約定に違反した場合、約定どおり違約金を雇用者に支払わなければならない。

第24条 同業競争制限の対象は高級管理者、高級技術者および秘密厳守義務のある者のみに限られる。同業競争制限の範囲、地域、期間は雇用者と労働者が合意して定めるものとする。同業競争制限の定めは関係法令の規定に違反してはならない。労働契約の解約や終止後、前記の者が元雇用者と同品種製品生産や同業務を経営するかそれに従事する場合、同業競争制限期間は2年を超えてはならない。

第25条 本法律の第22条および第23条規定の状況を除き、雇用者は労働者と労働契約を締結するとき、労働者に契約違反金の負担を認めさせる契約をしてはならない。

第26条 下記に当たる労働契約は無効契約または一部無効契約とする。

(1) 詐欺、脅迫またはその他の手段により相手方の意思に反して労働契約を締結し、もしくは変更させた場合

(2) 雇用者が自己の法定責任を回避し、労働者の権利を排除している場合

(3) 法律、行政規定の強制規定に違反した場合

労働契約の無効または一部無効について紛争が生じた場合、労働争議仲裁機構または人民法院が調停する。

第27条 労働契約の一部無効がその他の部分の効力に影響を及ぼさない場合、その他の部分は有効とする。

第28条 労働契約の無効が確認された時点で、労働者がすでに勤務していた場合、雇用者は労働者に労働報酬を支払わなければならない。支払われる労働報酬額は雇用者の当該事業所の同一職種または近接職種の労働報酬額によって参考にして決定される。

第3章 労働契約の履行と変更

第29条 雇用者と労働者は労働契約の規定とおり、全面的に各自の義務を履行しなければならない。

第30条 雇用者は、国家法令及び労働契約にしたがって、労働者に充分な額の労働報酬を規定期間に支給しなければならない。雇用者が労働報酬の支給を延滞した場合または全額支給していない場合、労働者は法に基づき現地の人民法院に支給命令を申立てることができる。人民法院は法に基づき支給命令を下さなければならない。

第31条 雇用者は、定められた労働量基準を厳格に執行しなければならない。雇用者は強制的またはその他の強制手段で労働者を残業させてはならない。雇用者は労働者に残業させる場合、国家関係法令の規定に基づき残業代を支払わなければならない。

第32条 労働者は雇用者の規則違反の命令や強制的に危険作業させることに対して拒否する権利があり、それが労働契約違反には当てはまらない。労働者は生命安全及び身体健康に危険や損害のある労働条件に対して、雇用者を批判、告発、告訴する権利が有する。

第33条 雇用者の登録名称、法定代表者、主要責任者または投資者などの変更は労働契約の履行に影響を与えないものとする。

第34条 雇用者に合併または分割等を行う状況が生じても、従前の労働契約は有効であり、その権利と義務を継承した雇用者が続けて履行する。

第35条 雇用者と労働者が協議により合意すれば、労働契約の内容を変更できるとする。 労働契約の変更は書面によるものとし、変更後の労働契約書は双方がそれぞれ一通持たなければならない。

第4章 労働契約の解約と終止

第36条 雇用者と労働者が協議により合意すれば労働契約を解約できるものとする。

第37条 労働者は雇用者に対して30日前に書面により解約意思を通知すれば労働契約を解約できる。労働者が試用期間内の場合は、雇用者に3日前に書面による解約意思を通知すれば労働契約を解約できる。

第38条 雇用者が以下のいずれかの状況にある場合、労働者は労働契約を解約できるものとする。

(1) 雇用者が労働契約の規定どおり労働保護または労働条件を提供しない場合

(2) 雇用者が労働報酬を決まった期間に全額支給していない場合

(3) 雇用者が法に基づき労働者の社会保険金を納付していない場合

(4) 雇用者の規則制度が法律の規定に違反し、労働者の権益に損害がある場合

(5) 本法律の第26条第1項規定の状況があって、労働契約が無効になった場合

(6) 法律規定と行政規定に規定されている、労働者が労働契約を解約できるその他の状況にあった場合

雇用者が暴力、脅迫または身柄拘束や行動の自由を制限するなど違法な手段により労働者に労働させた場合、または雇用者が規則に違反して危険な作業を強制し、労働者の身柄の安全を脅かす状況があった場合、労働者は雇用者に事前通知することなく、ただちに労働契約を解約できる。

第39条 労働者が下記のいずれかの状況にある場合、雇用者は労働契約を解約できるものとする。

(1) 試用期間中に採用条件に適合してないと確認された場合

(2) 雇用者の規則制度に著しく違反した場合

(3) 重大な職務怠慢、不当行為により雇用者の権益に重大な損害を与えた場合

(4) 労働者が同時に他の雇用者と労働関係を持ち、業務遂行に深刻な影響を与え、かつ雇用者が指摘しても是正を拒否した場合

(5) 本法律の第26条1項規定の状況があって、労働契約が無効になった場合

(6) 法により刑事責任を追及された場合

第40条 下記のいずれかの状況がある場合、雇用者は30日前に書面により労働者本人に通知するか、または労働者に一ヶ月分の賃金を特別に支給して労働契約を解約できる。

(1) 労働者が病気、または業務外の負傷により規定の医療期間が満了後も元の業務に従事できず、雇用者の手配した他の業務にも従事できない場合

(2) 労働者が業務の任に対応できず、職業訓練経た後、もしくは職場配置を調整をしても依然として業務に対応できない場合

(3) 労働契約締結時の根拠となった客観的な状況に重大な変化が発生し、労働契約の履行ができなくなり、雇用者と労働者が協議を経ても労働契約の変更に合意が達成できなかった場合

第41条 下記のいずれかの状況があり、20人以上の従業員削減が必要になった場合、または20人未満であっても従業員総数の10%以上の従業員削減が必要になった場合は、雇用者は従業員削減の30日前に労働組合もしくは全従業員に状況を説明しなければならない。労働組合または全従業員の意見を聴取のうえ、従業員削減案を労働行政部門に報告後、従業員削減ができるものとする。

(1) 企業破産法の規定により企業再編を行う場合

(2) 生産経営がきわめて困難な情況に陥った場合

(3) 企業の産業転換や重要な技術革新、または経営方式の調整により、労働契約を変更してもなお、従業員削減をしなければならない場合

(4) 労働契約締結時の根拠となった客観的な状況に重大な変化が発生し、労働契約の履行ができなくなった場合

従業員の削減に当たっては、下記の人員を優先的に継続雇用しなければならない。

①当該事業主と比較的長期の期限労働契約を締結している者

②無期限労働契約を締結している者

③家庭に他の就業している者がなく、扶養している老人または未成年者がいる者

雇用者が本条第1項の規定により従業員削減してのち、六ヶ月以内に従業員を再募集する場合は、解雇された従業員に通知するとともに、同じ条件の下で解雇された従業員を優先的に雇用しなければならない。

第42条 労働者が下記のいずれかの状況にある場合、雇用者は本法第40条、第41条の規定に基づき労働契約の解約することはできない。

(1) 職業病の危険を伴う業務に従事していた労働者が離職前の健康診断を行っていない、または職業病の疑いのある労働者が診断を受けている期間中、あるいは医学観察期間内である場合

(2) 当該事業所で職業病にかかり、あるいは業務上の負傷により労働能力を失ったこと、または一部失ったことが確認された場合

(3) 病気または業務外負傷により規定の治療期間内にある場合

(4) 女性従業員の妊娠、出産、哺乳期間内である場合

(5) 当該事業所に連続満15年勤務し、かつ法定退職年齢まで5年未満である場合

(6) 法律規定、行政規定に定めてあるその他の状況にある場合

第43条 雇用者側から労働契約を解約する場合は、事前にその理由を労働組合に通知しなければならない。雇用者が法律、行政規定に違反、もしくは労働契約に違反している場合は、労働組合が雇用者にその是正を要求できる。雇用者は労働組合の意見を検討し、労働組合に処理結果を書面で通知しなければならない。

第44条 下記のいずれかの状況がある場合、労働契約は終止とする。

(1) 労働契約期間満了の場合

(2) 労働者がすでに法により基本養老保険待遇を受け始めた場合

(3) 労働者が死亡したか、または人民法院で死亡宣告、もしくは失踪宣告された場合

(4) 雇用者が法により破産宣告された場合

(5) 雇用事業所の営業許可が取消された、もしくは撤去や閉鎖が命じられた、または解散が決定した場合

(6) 法律、行政規定がさだめたその他の状況があった場合

第45条 労働契約の期限が満了しても、本法の第42条のいずれかの状況に該当する場合、労働契約はその状況が終わるまで順延とする。但し、本法の第42条第(2)項定めの労働能力を失ったこと、または一部失ったことで労働契約を終止する場合、国家の相関労災保険の規定とおり執行する。

第46条 下記のいずれかに該当する場合 、雇用者が労働者に経済補償金を支払わなければならない。

(1) 労働者が本法の第38条の規定に基づき労働契約を解除した場合

(2) 雇用者が本法の第 36条の規定に基づき労働者に労働契約の解除を提示し 、労働者との協議に合意して労働契約を解除した場合

(3) 雇用者が本法の第 40条の規定に基づき労働契約を解除した場合

(4) 雇用者が本法の第 41条第 1款の規定に基づき労働契約を解除した場合

(5) 雇用者が今までと同等もしくは 、それ以上の労働契約条件で労働契約を継続する提示にも関わらず労働者がそれを拒否した場合を除いて 、本法の第 44条の (1)項の規定に基づき固定期間労働契約を終止した場合

(6) 本法の第 44条 (4)、(5)項の規定に基づき労働契約を終止した場合。

(7) 法律 、行政法令に規定されたその他の事情があった場合

第47条 経済補償金は労働者が本雇用者における勤続年数に基づき 、満 1年ごとに 1ヶ月分の月額賃金を標準として支払う。6ヶ月以上 1年未満の場合は 、1年として計算する。6ヶ月未満の場合は 、労働者に経済補償として月額賃金の半月分を支払う。

労働者の月額賃金が雇用者の所在している 、直轄市もしくは区のある市レベルの人民政府が公布する該当地区の前年度月平均賃金の 3倍を上回った場合 、月平均賃金の 3倍を基準として経済補償金を支払う。この労働者に対する経済補償金の算出は最大 12年を超えてはならない。

本条の月額賃金とは労働契約の解除または終止前12ヶ月の労働者の平均賃金を指す。

第48条 雇用者は本法の規定を違反によって労働契約が解除あるいは終止されたが 、労働者が労働契約の継続履行を要求した場合 、雇用者が労働契約の継続を履行しなくてはならない。労働者が労働契約の継続履行を要求しない 、あるいは労働契約の継続を履行できなかった場合 、雇用者は本法の第 87条の規定に基づき賠償金を支給する。

第49条 国家は措置を設け 、労働者の社会保険関係の地区を越える転出.継続制度を制定し 、整備する。

第50条 雇用者は労働契約を解除あるいは終止する際に 、労働契約の解除あるいは終止の証明を発行し 、さらに 15日以内に労働者の档案と社会保険関係の転出手続きをしなければならない。

労働者は双方が約定した通りに 、仕事を引継ぐ。雇用者が本法の関連規定に基づき労働者に経済補償金を支払う必要がある場合 、仕事の引継ぎ完了時に経済補償金を支払う。

雇用者はすでに解除あるいは終止した労働契約の契約書は 、少なくとも 2年保存して備えておかなければならない。

第5章 特別規定

第1節 集団契約

第51条 労働者側が雇用者と平等な協議を経て 、労働報酬 、労働時間 、休憩/休暇 、労働安全衛生 、保険福利などの事項について集団契約を締結することができる。集団契約草案は労働者代表大会あるいは全労働者の討議を経て採択しなければならない。

集団契約は労働組合が労働者側を代表し 、雇用者と締結する。労働組合が設立されていない場合 、上級の労働組合が労働者の推薦した代表を指導して雇用者と集団契約を締結する。

第52条 労働者側は雇用者と労働安全衛生 、女性労働者の権益保護 、給与調整制度などの特定事項の集団契約を締結することができる。

第53条 県レベル以下の地域内で 、建築業 、採鉱業 、飲食サービス業などの業界は労働組合によって雇用者側の代表と業界の集団契約 、あるいは地域の集団契約を締結することができる。

第54条 集団契約を締結した後 、労働行政部門に報告を送付しなければならない。労働行政部門が集団契約書を受理した日から 15日以内に異議を提出しなかった場合 、集団契約は効力を生じる。

法に基づき締結された集団契約は雇用者と全労働者に対して拘束力が有する。業界/地域の集団契約は当地の当業界 、当地域の雇用者と労働者に対して拘束力が有する。

第55条 集団契約に規定された労働報酬と労働条件などの基準は現地人民政府が規定した最低基準を下回ってはならない。雇用者が労働者と締結した労働契約の労働報酬と労働条件などの基準は集団契約に規定された基準を下回ってはならない。

第56条 雇用者が集団契約の違反によって労働者の権益を侵害した場合 、労働組合は法に基づき、雇用者に責任を負うよう求めることができる。集団契約の履行によって争議が発生し 、協議を経ても合意ができなかった場合 、労働組合は法に基づき仲裁を申請し、提訴することができる。

第2節 労務派遣

第57条 労務派遣会社は会社法の関連規定に従って設立し 、登録資本金は 50万元を下回ってはならない。

第58条 労務派遣会社は本法での雇用者でもあるため 、雇用者の労働者に対する義務を履行しなければならない。労務派遣会社が派遣される労働者と締結した労働契約には 、本法の第17条に規定された事項以外に 、派遣される労働者の派遣先及び派遣期限 、職位など情況を明記しなければならない。

労務派遣会社は派遣される労働者と 2年以上の固定期間労働契約を締結し 、毎月労働報酬を支払わなければならない。派遣される労働者の仕事がない時期においては 、労務派遣会社は所在地の人民政府が規定した最低賃金基準に基づき毎月労働報酬を支払わなければならない。

第59条 労務派遣会社が労働者を派遣する際に 、労務派遣という形で労働者を雇用することを派遣先と労務派遣契約を締結しなければならない。労務派遣契約は派遣職位と人数 、派遣期間 、労働報酬と社会保険料の金額及び支払い方法 、契約違反の責任について 、約定しなければならない。

派遣先が職位の実際の必要性に基づき 、労務派遣会社と派遣期間を確定する事とし 、連続の雇用期間を数回に分割した短期派遣契約を締結してはならない。

第60条 労務派遣会社は労務派遣契約の内容を派遣される労働者に告知しなければならない。

労務派遣会社は派遣先が労務派遣契約に従い派遣される労働者に支払う労働報酬の上前をはねてはならない。

労務派遣会社と派遣先は派遣された労働者から費用を徴収してはならない。

第61条 労務派遣会社が地区を越えて労働者を派遣する場合 、派遣される労働者が享受する労働報酬と労働条件は 、派遣先の所在地の基準に基づき執行される。

第62条 派遣先は下記の義務を履行しなければならない。

(1) 国家の労働基準に基づき適当な労働条件と労働保護を提供する。

(2) 派遣される労働者に仕事の要求と労働報酬を告知する。

(3) 残業代 、業績賞与の支払い 、職位と相関する福利待遇を提供する。

(4) 派遣される労働者の職位に必要な教育訓練を行う。

(5) 継続雇用の場合 、正常な賃金調整制度を実施する。

派遣先が派遣される労働者をその他の雇用者に再派遣してはならない。

第63条 派遣される労働者は派遣先の労働者と同一労働同一賃金の権利が有する。同じ職位の労働者がいない場合 、派遣先所在地の同じ職位または類似職位に従事する労働者の労働報酬に従って確定する。

第64条 派遣される労働者が 、労務派遣会社あるいは派遣先で法に基づいた労働組合に参加 、あるいは組織することができ 、自らの合法的な権益を保つ。

第65条 派遣される労働者は本法の第36条、38条の規定に基づき労務派遣会社との労働契約を解除することができる。

派遣される労働者が本法の第39条と 、第 40条の (1)、(2)項の規定に該当する場合 、派遣先は労働者を労務派遣会社に返すことができる。労務派遣会社は本法の関連規定に基づき労働者との労働契約を解除することができる。

第66条 労務派遣は、通常は臨時的 、補助的あるいは交替制の職位において実施する。

第67条 雇用者は労務派遣会社を設立し 、自社あるいは所属会社に労働者を派遣してはいけない。 第3節 非全日制雇用

第68条 非全日制雇用とは 、時間によって賃金を計算し 、労働者が同一雇用者のもとでの日々の平均労働時間が4時間を超えず 、週の労働時間が累計で24時間を超えない雇用形態をいう。

第69条 非全日制雇用は当事者双方が口頭による契約を締結することができる。

非全日制の仕事に従事する労働者は1社または1社以上の雇用者と労働契約を締結することができる。但し、後の労働契約は先の労働契約に影響を及ぼしてはいけない。

第70条 非全日制雇用は当事者双方が試用期間を約定してはならない。

第71条 非全日制雇用では 、双方の当事者が随時に相手に通知した上、労働関係を終了させることができる。労働関係の終了に当たり 、雇用者は労働者に経済補償金を支払わない。

第72条 非全日制雇用の時間割賃金基準は雇用者の所在地の人民政府が規定した時間あたりの最低賃金基準を下回ってはならない。

非全日制労働報酬の支払い周期は最長15日間を超えてはならない。

第6章 監督検査

第73条 国務院労働行政部門は 、全国労働契約制度の実施について監督管理する責任を負う。

県レベル以上の地方人民政府労働行政部門は本行政区域内の労働契約制度の実施について監督管理する責任を負う。

県レベル以上の各レベル人民政府労働行政部門は、労働契約制度の実施について監督管理する際に、労働組合、企業側代表及び関係業界管理部門の意見を聴取しなければならない。

第74条 県レベル以上の地方人民政府労働行政部門は 、法に従い労働契約制度の下記の実施状況について監督/監査する。

(1) 労働者と密接に関わる、または利益に直接関係する規定/制度を雇用者が制定した状況及び実施の状況

(2) 雇用者と労働者間の労働契約に関する締結と解除の状況

(3) 労務派遣会社と派遣先による労務派遣関係規定の遵守状況

(4) 国家が定める労働時間、休息休暇規定に関する雇用者の遵守状況

(5) 労働契約で約定した労働報酬の支払い状況と最低賃金基準に関する雇用者の実施状況

(6) 雇用者による各社会保険への加入状況と社会保険料の納付状況

(7) 法律、法令に規定された 、その他の労働保障監察事項

第75条 県レベル以上の地方人民政府労働行政部門は、監督/監査を行う時、労働契約、集団契約の関係資料を閲覧し、仕事場を実地監査する権限を有する。雇用者と労働者の双方は監査に関連する 、実際の状況と情報を提供しなくてはならない。

労働行政部門の監査員が監督、監査を実施する際は 、身分証明を明示し、法に基づいた職権を行使し、公正に法律を執行する。 第76条 県レベル以上の人民政府の建設/衛生/安全生産の監督管理等の関係管理部門は、それぞれの職責範囲内におい 、雇用者に対し、労働契約制度の実施状況について監督、監査を行う。

第77条 労働者の合法的な権益が侵害された場合、労働者は関係部門に法に依る処理を要求する権利、あるいは法に依る仲裁を申請する権利 及び提訴する権利を有する。

第78条 労働組合は法に基づいて労働者の合法的権益を保護し、雇用者に対して労働契約、集団契約の履行状況を監督する。雇用者が労働法律法令、労働契約、集団契約に違反する場合、労働組合は意見を提出、あるいは是正を要求する権利を有する。労働者が仲裁を申請し、提訴する場合 、労働組合は法に基づいて支持と援助を与える。

第79条 いかなる組織または個人も本法に違反する行為について告発の権利を有する。県レベル以上の人民政府労働行政部門は、即時に事実を確認 し処理するうえに告発した功労者に奨励を与える。

第7章 法律責任

第80条 労働者の密接な利益と直接に関連する雇用者の制度規定が法律法令の規定に違反する場合、労働行政部門が改善を命じ、警告を与える。労働者に損害をもたらした場合には 、賠償責任を負わなければならない。

第81条 雇用者が提供した労働契約書に本法が規定した労働契約の必須事項を明記していなかった場合、あるいは雇用者が労働者に労働契約書を交付しなかった場合には、労働行政部門が改善を命じる。労働者に損害をもたらした場合には 、賠償責任を負わなければならない。 第82条 雇用者は、労働者の出社日から 1ヶ月以上 1年未満の間に書面による労働契約を締結しない場合、労働者に 2倍の賃金を毎月支払わなければならない。

雇用者は本法規定に違反し、労働者と無固定期間労働契約を締結しない場合、無固定期間労働契約の締結すべき日から労働者に 2倍の賃金を毎月支払わなければならない。

第83条 雇用者が本法規定に違反し、労働者と試用期間を約定した場合、労働行政部門は是正を命じる。違法に約定した試用期間がすでに履行された場合、雇用者は労働者の試用期間が満了後の月額給与を基準として、既に履行された法定試用期間を超えた期間に対して、労働者にその期間分の賠償金を支払う。

第84条 雇用者が本法規定に違反して、労働者の身分証明書など証明文書を取り押さえた場合、労働行政部門は一定期限内に労働者本人に返還するよう命じ、関係法律規定によって処罰する。

雇用者が本法規定に違反して、担保あるいはほかの名義で労働者に金品などを収めさせた場合、労働行政部門は一定期限内に労働者本人に返還するよう命じ、一人につき 500元以上 2,000元以下の罰金を課金する。労働者に損害を与えた場合には、雇用者が賠償責任を負わなければならない。

労働者が法に基づいて労働契約を解除あるいは終止する時、雇用者が労働者の個人档案、あるいは他の物品を取り押えた場合、前款により処罰する。

第85条 雇用者が下記のいずれかに該当する場合、労働行政部門は一定期限内に労働者に労働報酬、残業代あるいは経済補償を支給するよう命じる。労働報酬が当該地区の最低賃金基準より低い場合には、その差額を支給しなければならない。定め期限を過ぎても支給しなかった場合 、支給すべき金額の50%以上100%以下の賠償金を上乗せして労働者に支払うよう命じる。

(1) 労働契約の約定 、あるいは国家規定に従わず労働者の労働報酬を全額に適時に支払わなかった場合

(2) 当該地区の最低賃金基準より低い賃金を労働者に支給した場合

(3) 残業を命じたが、残業代を支払わなかった場合

(4) 労働契約を解除、終止する時、本法の規定に従わない経済補償を労働者に支給した場合

第86条 本法第26条の規定によって無効と認定された労働契約が相手に損害を与えた場合、過失がある一方が賠償責任を負わなければならない。

第87条 雇用者が本法規定に違反して労働契約を解除または終止した場合、本法第47条に規定した経済補償金基準の2倍の賠償金を労働者に支払わなければならない。

第88条 雇用者が下記のいずれかに該当する場合 、法に基づき行政処罰を与える。犯罪行為があった場合は、法に依り刑事責任を追及する。労働者に損害を与えた場合には賠償責任を負わなければならない。

(1) 暴力、威嚇または身体の自由を不法に拘束する手段により労働を強制した場合

(2) 規定に違反した指揮、あるいは危険な作業を強制し、労働者の身体の安全に危険が及ぶ場合

(3) 労働者に対し、侮辱、体罰、殴打、違法な捜索または拘束を行った場合

(4) 労働条件が劣悪で、環境汚染の程度がひどく、労働者の身心の健康に著しく損害を与えた場合

第89条 雇用者が、本法の規定に違反して労働契約の解除/終止の書面による証明を労働者に提供しない場合、労働行政部門は改善を命じる。労働者に損害を与えた場合は、賠償責任を負わなければならない。

第90条 労働者が本法規定に違反して労働契約を解除、もしくは労働契約で約定した秘密保持義務あるいは競業制限に違反し、雇用者に損害を与えた場合には、賠償責任を負わなければならない。

第91条 別の雇用者と労働契約が未解除/未終止である労働者を採用し、その別の雇用者に損害を与えた場合 、当該雇用者は連帯賠償責任を負わなければならない。

第92条 労務派遣会社が本法の規定に違反した場合、労働行政部門とその他の関係管轄部門は改善を命じる。程度が重い場合には、一人につき 1,000元以上 5,000元以下の罰金を課し、工商行政管理部門が営業許可証を取消する。派遣された労働者に損害を与えた場合には、労務派遣会社と派遣先は連帯賠償責任を負う。

第93条 合法的な経営資格のない雇用者の違法犯罪行為については、法に依り法律責任を追及する。労働者がすでに労働した場合、その雇用者あるいは出資者が本法の関係規定に依り労働者に労働報酬、経済補償金、賠償金を支給しなければならない。労働者に損害を与えた場合は、賠償責任を負わなければならない。

第94条 業務を請け負った個人事業主が本法規定に違反して労働者を採用し損害を与えた場合、業務を発注した組織と業務を請け負った個人事業主は、連帯賠償責任を負う。

第95条 労働行政部門やその他の関係管轄部門およびその職員が職務を疎かにし、法定職責を履行せず、あるいは職権を違法に濫用し、労働者あるいは雇用者に損害を与えた場合は、賠償責任を負わなければならない。直接の担当責任者および責任のある担当者は、法に従って行政処分が下される。犯罪行為があった場合には法に従って 刑事責任を追及される。

第八章 附則

第96条 事業単位と聘用制を実施する事業者に従事する労働者の労働契約の締結、履行、変更、解除あるいは終止については、法令 、行政規定あるいは国務院に別の定めがある場合はその規定に従う。定めがない場合は、本法の関連規定に従って執行する。

(※事業単位とは、行政部門と異なる学校、病院など公的機関ならびに管理される事業者)

第97条 本法の施行前に既に法に基づき締結され、かつ本法の施行日に継続される労働契約は、引き続き履行される。本法の第14条の第2款(3)項に規定された 、固定期間労働契約を締結する連続回数は本法施行後 、固定期間労働契約を更新する時から計算する。

本法実施前に既に労働関係が結ばれているが、書面による労働契約を締結していない場合、本法実施日から 1ヶ月以内に締結しなければならない。

本法施行日に継続している労働契約を本法施行後に解除または終止する際に本法の第46条の規定に基づき経済補償を支払わなければならない場合、経済補償金計算年数は本法施行日から計算する。本法施行前、当時の関連規定により、雇用者が労働者に経済補償を支払わなければならない場合、当時の関連規定に従って執行する。

第98条 本法は 2008年 1月 1日から施行する。